第二新卒はいつまで?転職しやすいって本当?
目次
第二新卒とは
「第二新卒」という単語は法的な定義があるものではありませんが、一般的には「新卒で入社して3年未満の求職者」を指します。
※「卒業後3年以内の就業経験がない求職者」を指す「既卒」という単語もあります。
年齢でいえば、大学卒業を22歳とすると、25歳までが該当することになりますが、浪人や留年、大学院などの理由で卒業時の年齢は異なるため、年齢を基準とすることは多くありません。
第二新卒は転職しやすいのか
「第二新卒は転職しやすい」と言われますがそれは本当なのか、本当ならばその理由は何なのかを、第二新卒が企業にとってどのような存在であるかを考えることで明らかにしていきます。
企業にとっての第二新卒とは
転職市場において第二新卒は、社会経験のない新卒者と即戦力を期待する中途採用社員との間に位置づけられます。 そんな第二新卒について、企業が持っている印象は以下のようなものになります。
- 社会経験が少ない分、社風になじみやすい
- 社会人の基本的なスキルやマナーが身に付いている
- 前職を早期にやめたネガティブイメージ
企業は、社会人経験が少ない点については、新卒と同じように捉えており、若い分ビジネスにおける吸収力が高く、社風になじみやすいというメリットとして評価します。
また、短期間ではあるものの社会人としての経験があるため、即戦力とはならなくても、社会人として基本的なビジネスマナーを身につけた人材として、育成の手間やコストが抑えられると考えます。
このように、第二新卒は企業にとって、新卒同様に柔軟でありながら育成コストがかからない人材として好まれています。しかし、前職を早期にやめたという点から、すぐに辞めてしまうリスクがあるとも考えています。
第二新卒として転職活動を行う際は、前向きな転職であることをアピールしてネガティブな印象を払拭する必要があります。
第二新卒の間は未経験の職種・業界に挑戦するチャンス
第二新卒は未経験の職種・業界に挑戦しやすい時期です。
その理由は、企業が第二新卒に業界での経験を求めていないからです。
企業が第二新卒を積極的に採用する理由が柔軟性や育成コストにあることから、実務については、新卒同様に社内で育成することを前提としていることが分かります。
そうした前提があるので、企業は第二新卒を採用する際、現在のスキルではなく、ポテンシャルや入社意欲の高さを重視しています。
そのため、第二新卒ならば、職種・業界での経験がない場合でも十分に転職のチャンスがあるのです。
また、転職理由が「以前から気になっていた仕事に挑戦する」といった、ポジティブなものになりやすいのも大きなポイントです。
転職活動にあたっての注意点
前職を早期にやめたマイナスイメージを払拭する
第二新卒の転職で最も気を使わなければならないのが、前職を早期にやめたというネガティブイメージを払拭することです。
面接では、必ずといって良いほど「転職理由」を聞かれます。
「根性がない」「他責主義」「またすぐにやめそう」と思われないように、
前職に何かしらの不満や問題があって転職を決意した場合であっても「新しい仕事にチャレンジしたい」「さらにスキルアップできるように」といったポジティブな理由での転職であることをまず伝えなければなりません。
転職先が決まるまで退職しない
転職活動は働きながら行い、転職先が決まってから退職するようにしましょう。
第二新卒にとって、転職活動で無視できないのが金銭的な問題です。
二十代前半で、数ヶ月分の家賃や生活費を余裕をもって賄えるだけの貯えがあることは少ないでしょう。
転職活動が長期化し金銭的に余裕がなくなり、焦って転職先を選ぶと、再度転職することにもなりかねません。
転職すると決めても、転職先が決まってから退職するようにしましょう。
第二新卒が転職しやすい時期は?
第二新卒の転職に適した時期は、4月(転職活動は1~3月)と10月(転職活動は7月~9月)といわれています。
4月(転職活動は1~3月)
4月は、一年以内に辞めた新卒者や定年退職による欠員の補充を行う時期です。
また、4月入社の場合は、必要な研修を新卒者と同じタイミングで行えるという利点もあります。こうした理由から、1~3月は求人を出す企業が多くなる傾向があるのです。
10月(転職活動は7月~9月)
10月から下半期が始まる企業では、この時期は人事異動や新規事業の立ち上げによって採用ニーズが高まることになります。
また、新卒者の採用活動がピークを迎える4~6月が終わった7~9月に中途採用を行う企業が多いためでもあります。
それ以外の時期には転職フェアが求人を探しやすい
これら時期以外になかなか求人が見つからないという場合は、転職フェアに参加してみるのがおすすめです。
転職フェアとは、転職支援会社・人材紹介会社や地方自治体などが主催する転職イベントです。
たとえば、業界大手の「Doda(デューダ)」主催の「Doda転職フェア」、「マイナビ」主催の「マイナビ転職セミナー・転職EXPO」が挙げられます。また、地域密着系の企業が主催する「名大社の転職フェア(東海地方)」などもあります。
転職フェアには採用意欲の高い企業が多く集まるので、時期に関係なく求人を探すことができます。
また、転職フェアは多くの企業が集まるため、まだ自分の知らない企業や仕事を見つけるきっかけにもなります。
働きながらの転職活動はなかなか時間が取れず、知らず知らずのうちに、転職先の候補となる企業や業界が自分の既知の範囲に偏ってしまうものです。
特に未経験の職種・業界に転職する場合は、調べられる範囲には限界があります。
転職フェアに積極的に参加することで、まだ自分の知らない企業に出会う機会を作るようにしましょう。
転職フェアでは第二新卒は転職が高い!
転職フェア.jpは、2021年10月、dodaなどの大手転職会社が主催する転職フェア参加者を対象に、転職活動の「その後」(内定・転職状況)に関するアンケートを実施しました。(3人に1人が内定。転職フェア参加者の”採用状況”に関するアンケート調査結果)
転職フェアの参加者を年齢別にみると、20代前半の参加者が多く、第二新卒が転職フェアの中心であることが分かります。
また、フェア参加企業から内定を得た参加者も、やはり20代前半の参加者に多く、出展企業側も、第二新卒の採用に力を入れていることが分かります。
Q1. 転職フェアに参加された時の年齢を教えてください
Q1 | 22歳未満 | 22-25歳 | 26-29歳 | 30-32歳 | 33-36歳 | 37-39歳 |
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合計 | 27人 | 80人 | 74人 | 34人 | 19人 | 6人 |
フェア参加企業から内定を得た | 12人 | 30人 | 25人 | 13人 | 6人 | 2人 |
フェア参加企業から内定を得られなかった | 11人 | 41人 | 37人 | 12人 | 6人 | 3人 |
現在、フェア参加企業の選考中 | 4人 | 9人 | 12人 | 9人 | 7人 | 1人 |